2016.02.1712:32
私のエンド(Endodontics 、根管治療、歯内療法)



愛知県で開業していたころに私が行っていた根管治療です
初診時(術前):
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(左端の名前と日付の部分が「●●●82022」となっています。当時ネーム入れは鉛ネームを入れ替える方式でした。この日は数字の2が重なる日だったので、鉛ネームが不足して2の代わりにを入れたようです(-_-;))

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  赤矢印の根尖部に黒い膿のかたまり(病巣、病変)が見られます.
根管治療は無菌環境下で汚染物質を含む根管系の十分な清掃と拡大、そして緊密な根管充填が達成されなければなりません。これは過去から現在まで機器・材料、テクニックは変われど全く不変な歯内療法の基本です。しかしこのレントゲンの根管治療にはさまざまな問題が有ります。まず根管拡大が不足している、根管充填材が根管内に十分に入っていない、緊密に充填されていない(ぼんやりと写っている)、コア(土台)が不適合等々です。歯冠修復物(かぶせもの)は精度が悪く,レントゲン上でも明らかに歯よりもはみ出して大きなかぶせ物がかぶさっている=隙き間が有る(レントゲンではっきり分かる程の段差は実際の口腔内ではもっとひどい段差となります)等々です。
 
歯内療法後2年9ヶ月:
 
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(治療後2年9ヶ月経過のレントゲンです.591130とは,1959年ではなく昭和59年(=1984年)11月30日でした・・・・西暦と和暦がこの頃混在していた様です)
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今となって細かく見れば不十分な所ばかりでお恥ずかしい限りです。しかし根管拡大は1歯のみ(右上4番)閉鎖根管で根尖まで届いていないのが有りますが、術前に有った殆どの病巣も治癒傾向にあります。歯冠修復物もメタルコア(土台)の精度も良好と思われます。かぶせ物で白く写っているのは審美領域はメタルセラミック(メタルボンド)で修復されています。当時から実績のある治療法ですが現在でも白いかぶせ物の中では精密度でかなうものは有りません。

左上の7番(画像では右上の一番奥の歯)はMTM(部分矯正)で近心傾斜している(手前側に傾いている)歯をアップライト(起こすこと)しています。
このころはマイクロスコープ、CTやNi-Tiファイル,エンドモーター、さらにファイバーポストも想像することすらできない時代でした。
当時からラバーダムを全症例装着し無菌的なエンドを目指し、
エキスカによる感染歯質の徹底的な除去や、個歯トレー印象法で修復物の印象(型取り)をしていた結果かもしれません。  Warren.T.Wakai(ハワイの日系エンド専門医)、森克栄、丸森賢二、各先生らからの教えを忠実に実行しようと"燃えていた"時代です(いまではもっと燃えていますが・・・・・)。

つい先日遠方から歯内療法を希望されて来院された患者さんのレントゲンを説明していた時にある質問をされました。
「先生、私の腫れた歯は6〜7年前に神経を取った歯です。根の先に出来た病巣が根管治療が不十分な結果であるとしたら
その当時は根の先まで薬を入れる方法は無かったので仕方がないのでしょうか?」・・・と
そこで上記のレントゲンを比較して見て頂きました。「30年以上,
いやもっと前からこのような治療をしている歯科医師は少なからずいました,あなたが不幸にもたまたま出会えなかっただけです、しかし今だからこのような治療を受けられ易くなったかと言われるとそうとも言えません,不良根管治療の全体の比率は昔とさほど(ほとんど)変わらないからです・・・・・・・」

                                                    To be continued・・・・・



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