[MI(Minimal Intervention) 2002年10月にFDI(国際歯科連盟)によって出された声明に基づいている。う蝕(むし歯)の管理における最小限の介入、即ち、基本的には、出来るだけ歯を削らない事を目指す色々なコンセプトや手法]


現在の虫歯の治療、根管治療、外科処置等ではMIの観点から「歯の削除量や器具の操作領域の最小限の介入が最も重要である」と謳われている。MIという言葉が学術論文、学会発表、歯科雑誌、商品カタログにあふれている。歯科材料のメーカーでもMIを意識してそれを冠した商品名やうたい文句を頻繁に目にする。
しかしそれとは真逆のMIすなわち、Minimal(最小)ではなくMaximal(最大)MI(Maximal Intervention)になっている治療法が人気であることはご存知であろうか。
最近保険導入された流行りのCAD/CAM、そして以前から審美で持てはやされて来たジルコニア、
セレック、E-マックス、オールセラミック、ハイブリッドレジン=全てに共通することです。
審美のためには歯を大量に削らなければならないことを患者は知らないといけない(知らしめてくれないから)。
MI(Minimal Intervention)を謳い最小限の充填そして最小限の根管拡大を至上としている歯科医師たちが、その一方で審美の修復(被せ物、詰め物)ではMaximal Intervention とは大きな違和感を覚える。そこでは歯を大量に削らなければならない事を患者に情報提供しなければならないのだが・・・・・・Minimalな治療の時には『最小限な削り方が最も良い治療法だ』と得々と説明をしている歯科医師たちが、そこでは全く沈黙しているのは如何なものか?  根管治療における根管拡大(ニッケルチタンファイル拡大)やムシ歯の直接充填(詰め物}=CR(レジン充填)のための形成(穴あけ)時で、削る量を最小限にして、ちまちま節約(?)しても、審美の被せ物(クラウン)、詰め物(インレー)を削るときにはそれらをぶっ飛ばすほど削除量は圧倒的に多くなることには目をつむっているのは大きな違和感がある。
当院では患者がCAD/CAMをどうしても希望される場合、嫌がられるほどしつこく説得していますが・・・

                                                鹿児島大、松村光祐ら.2017−7,GCcircle転載
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このような表現でCAD/CAM冠のネガティブな面を明ら様にしているのを初めて目にした。筆者にあっぱれ!を送りたい
注.沺璽献鵝被せ物と歯の接点のこと
注◆А覆弔ず廼瓩了駑舛任碗合面の削除量は2mm以上と記されているものがある.下図参照)

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下記の通りCAD/CAMを作る時には、樹脂の塊(レジンブロック)を模型をスキャンした通りにコンピュータが内面をミリングバー(ドリル)で削ります.そのドリルは直径1mm以上あるためにそれ以下の細かい凹凸は再現できない.コンピュータの補正プログラムはその凹凸の最大公約数的な形(青色の部分)補正し形をデザインしてきます、結果、元の形とは異なり大きく削られることになる=2.0mm以上厚みを取ったはずが内面を余分に削られるために2mmが確保できず薄くなれば破損の原因になります=隙間だらけ、そして2mm以上の厚みがないので薄くなったところから割れる。

そのような例が多く出てきたために
それを見越して削除量に変化が出てきたのであろう.その結果、隙間だらけに出来上がり、その隙間を補うためにレジンセメント(接着性セメント)が重宝されている。。

レジンセメントは今までのグラスアイオノマーセメントに比べて硬まると、CR(コンポジットレジン)=前の歯や、奥歯の詰め物に最近頻繁に使用されている白い詰め物=と同等の硬さがあり隙間があってもそこを埋めてくれるので、隙間がほとんど無いようにカモフラージュされる、修復物*セメント*歯質 それぞれの接点の褐色のライン(褐線)が出来にくい、簡単に外れない。そのような利点が有るためすこぶる好評とのこと(出入りの歯科営業談)・・・・・・・・・・・・・・当院ではCAD/CAMは削除量のこと及び適合性のことから殆んどお勧めしていません(過去に2本のみ)、
ごめんなさい(;_;)・・・・・・・・・・・

※補足:
どうして近年かぶせものに今まで保険で認められなかった白い材料が保険診療として導入されてきたのか?
その理由は、業界スズメによると、金属の相場が特に金、銀、パラジウム(それぞれが保険診療の12%金銀パラジウムという金属の成分になっている)が世界経済とともに乱高下するために年に数回の保険点数の改正では間に合わなく、時に逆鞘状態になることがあり、メタルフリーの修復を推進するためとも言われているようです.



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色や透明感を本物の歯に近づけて再現するためには白い部分をなるべく厚くしなければなりません。また割れやすいので強度を高めるためにも一定の厚みが必要です。そのために
歯質を大量に削除する必要性があるのです。マージン部の幅が必要な理由は、歯の付け根で笑ったときに最も口の外から見える部分でそこが薄いと色調、特に透明感の再現が難しくなるからです。(ディープシャンファー形態とは、その厚みを確保するための削り方で、上図のマージン部と記されている歯との接点の部分が丸く分厚い形がそうです。フェザーエッジ形態よりも歯の付け根の削る量が極端に多くなります。
フェザーエッジ型は歯と被せ物(灰色)の接点が下図のように薄く刃物のような形のことです。セラミックやハイブリッドレジンをこのような形にすると色調の再現が不可能、細部の形を精密に再現できないだけでなく、欠けたり割れてしまう危険性があります。

ここで更なる問題は、削除量が多いと有髄歯の場合神経に近くなり冷たい物がしみたりするリスクに加え、最悪、露髄する(神経が出る)危険性が増えることです。それを恐れて、最初から神経がある歯(有髄歯)は避けるとか、あらかじめ神経を取って(😵)から形成するといった報告もあるようです。しかし神経を取った歯(無髄歯)は極端に強度が下がり歯根破折を起こしやすくなります。それに比べてFMC(Full Metal Crown)では、下図のように格段に削除量が少なくて済みます。
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それでは、削除量をなるべく少なくして、
良好なマージンの適合を得られて、
しかも審美性を両立できる方法は無いのでしょうか?
           
🙋‍To be continued ・・・・・・・・・・・・・










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